会計士が教えるお金との付き合い方~平均のワナと資産所得

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配当

お金との付き合い方について

当サイトは貯金をするために、有用な記事を紹介しています。
でも、人間には「欲望」があるので、お金に関連するワナはたくさんあります。

人間の欲望を反映するものが、お金といっても過言ではありません。この世はなんでもお金で物事を換算しようとしています。
そこで当記事では、お金にまつわるワナを紹介したあとで、「お金との付き合い方」に幅を広げ、上手くお付き合いできる方法についてご紹介します。

お金に振り回される「平均」という言葉

格差社会の到来で、平成26年の1世帯あたりの平均所得528万9000円を下回る世帯は61.2%に拡大しています。(厚生労働省:国民生活基礎調査)
また、健康保険料や年金は年々、上がり続けています。その結果、給料の手取りは下がり続け、バブルがもたらした一億総中流は今や幻です。

こんな「あおり方」を本やマスコミは、よくしていますね。
結論から言いますと、これは比較することで、「お金に振り回されるワナ」です。
他人と比べて、自分はもっと上だ、下だとか。やたらと序列をあおります。

私は、こういうニュースを見るたびに「こんなこと、どうでもいいな。平均ってなんだろう。」と思っています。
あなたと他人は生まれも育ちも違います。努力した部分も違います。あなたの人生がそもそも違います。
それなのに平均所得より上だから節約しなくていいや、低いから節制しなければなどと、誤った価値感を植え付けます。
このように「平均」という言葉に振り回されていて、いいのでしょうか?

「平均」で物事を捉えると「本質」から外れます。
例えば、1人1億円所得がある人がいれば、残り9人所得がゼロでも「平均」所得は1,000万円になります。

こういうことに気をとられると、お金に振り回されます。
お金は使うもので、使われるものではありません。今のご時世、見栄をはるための消費は必要ありません。
あなたは何のために貯金をしているか、今一度考えてみましょう。

ちなみに国民生活基礎調査での中央値(全世帯の真ん中に位置する所得)は415万円であり、平均値529万よりもかなり低いです。

具体的に手元に残るお金の比較

平均で比較することについて具体的に数字を用いて比較してみましょう。
二つ具体例を紹介します。

稼ぎ(所得)が増えるにつれて、支出が上がる

一つ目は、稼ぎ(所得)が増えるにつれて、支出が上がる典型例を紹介します。

①所得600万の世帯。年間430万円を支出。
②所得400万の世帯。年間250万円を支出。

単純に計算すると①は170万、②は150万手元に残るように見えますが、税金などを考慮すると①は50万ほど②は70万ほどになってしまいます。(社会保険料などは簡便的に計算しています。)
結果としては、所得400万のほうが、手元に残るお金は多いのです。

なぜでしょうか。これには二つの理由があります。

  • 稼ぎが増えると、生活水準が自然と上がり、支出が増える傾向にあるため
  • 日本では累進課税制度というものをとっているため、所得が多くなればなるほど、税率が上がり、結果として税金が高くなるため

労働で得る稼ぎよりも資産から得る稼ぎのほうが多い

もう一つ例をとってみます。これは労働で得る稼ぎよりも資産で得る稼ぎのほうが多いという例です。
日本の税金は、給与所得などは、総合所得というもので累進課税で稼ぐお金が多いほど税率が高くなります。
その一方で、配当所得(上場株式の配当収入など)は分離課税という制度をとれるので、いくら稼ごうが税率が20%となっています。(復興特別所得税を除く)

③所得900万(給与所得)の世帯。年間430万円支出。
④所得0(給料ゼロ)+株式資産3億円分の配当などの利回り3.0%として収入900万円の世帯。年間430万支出。

税金などを考慮すると③は220万ほど④は290万ほど手元に残ります。(社会保険料などは簡便的に計算しています。)
なんと!!!どちらも所得や支出額は同じですが、給料ゼロの人のほうが70万ほど手元に残るお金は多いのです。

「あれっ、労働ゼロの人のほうが手元に多くお金が残るの?!」と不思議に思われる人もいると思います。
多いんです!断然多いんです!私もこの仕組みに気付いた時には、びっくりしました。
ちなみに以前は上場株式などの配当にかかる税率は20%ではなく10%でした。売却益は無税のときもあったようです。

実際、東京都港区は労働所得(給与所得)で稼ぐ方より、資産所得(不動産所得や配当所得など)で稼ぐ方の方が多いようです。(資産所得については下記参照。)
見せかけの所得が低くても十分生活できる資力がある人も多いんです。
あなたも、「なんか人生余裕っぽいな」という人を見かけたことはありませんか?

そういう方は概して、資産所得を持っています。資産所得を持つことで、お金と上手く付き合うことができます。
なお日本の税金(所得税)の仕組みについては、こちら記事で紹介します。

資産所得を増やそう

上の例で、給料ゼロでも多額の資産をもっている場合は、手元に残る額が多い例を書きました。
これは少し極端な例ですが、こちらを目指すことはお金と上手く付き合うことにつながります。

お金と上手く付き合うことで心の余裕がうまれます。その方法として、資産所得を増やすことをおススメします。
ピケティという名前を聞いたことがある方もいると思います。ノーベル経済学賞を受賞し、「21世紀の資本」という本が流行しましたね。
ピケティさんは長年の研究の結果、「経済全体の資産所得の成長率は労働所得の成長率を上回る」ということを発表しています(ごく簡単にかみ砕いて書いています。)

資産所得とは、文字通り、「資産」の運用による所得です。以下の所得が資産所得になります。
それぞれの所得について、簡単に説明しています。

  • 利子所得・・・預金から発生する利子など
  • 不動産所得・・・不動産から発生する家賃収入など
  • 配当所得・・・株式などから発生する配当など
  • 譲渡所得・・・株式などを売買することで得る収入など

一方で労働所得は「労働」による所得です。以下の所得が労働所得になります。

  • 給与所得・・・労働することによって発生する給料など
  • 事業所得・・・事業(給与所得とは異なり独立性を有しているもの)から発生する収入など
  • 退職所得・・・勤務先から退職することで受け取る収入など(ただし一時的)

上記の所得ゼロで資産3億円の方の例でもわかるように、資産所得が多ければ多いほど、労働しなくてもいいことがわかります。
労働しないことと心に余裕が生まれることは、直接イコールではないと思います。私自身も労働していることが楽しいときはいくらでもあります。
ただし、労働しなければいけないという強制的な束縛はなくなっていくかもしれませんね。

まとめ

考え方が変われば行動が変わります。
「平均」というワナに引っかかることなく、お金との付き合い方も見直すことで、着実に貯金ができる家計になるかもしれません。
資産所得を増やすことにより日々の束縛から解放され、心に余裕が生まれることもあります。




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