確定申告を自分でできるよう、確定申告の書き方(手順)を画面つきでご紹介します。
ご自身の所得税の確定申告ができれば、納税の意識が芽生えます。
納税の意識を持つことで、税金がどこに使われているかなど、日本の経済や政治に興味を持つことにつながれば幸いです。

今回は、下記の方を対象に確定申告の方法について説明します。

  • 株式の売買取引をしている
  • 株式の譲渡損失が発生した
  • 過去3年以内に発生した株式の譲渡損失を使って、今年の株式取引の利益と相殺したい

では、無料でできる確定申告作成コーナーを使っての確定申告書の作成をご紹介します。

入力するまでの準備

ある程度知っている方は、準備のところは飛ばして頂いて結構です。

①赤枠で囲っている、「申告書・決算書収支内訳書等 作成開始」をクリック。

確定申告書作成コーナー

②電子申告は事前準備が必要なので、紙で提出する方を選択します。「書面提出」をクリックします。

確定申告書作成コーナー2

事前準備については、各自ご確認ください。ちなみに私はGoogle Chromeブラウザで行っています。
プリンターは接続していなくても、PDFで保存可能です。確認事項についてすべてのチェックを行い、次へをクリックします。

③「所得税の確定申告書作成コーナー」の「所得税コーナーへ」をクリック

確定申告書作成コーナー3

④「左記以外の所得のある方(全ての所得対応)」をクリック。

確定申告書作成コーナー4

⑤提出方法選択は「確定申告書等を印刷して税務署に提出する。」を選択
生年月日等入力の箇所で「1.申告の種類」は記入しない。「2.生年月日」は記入。
下の「所得・所得控除等の入力フォームについて」のチェックはなしでOKです。

確定申告書作成コーナー5

⑥「給与所得」などがある方についてはこちらを参考にしてください。

「収入金額・所得金額入力」の分離課税の所得から「株式等の譲渡所得等」をクリックします。

確定申告書作成コーナー23

株式取引の損失ついて入力する

⑦入力方法は、年間取引報告書を記入するので大まかな流れは、こちらの記事と変更はありません。

質問に以下のように答えていきます。

確定申告書作成コーナー25

⑧次に、画面の質問に答えていきます。

今回は、株式の譲渡損失の申告なので「 平成28年中に次のことをしましたか。」の「(1) 特定口座で、株式等の売却等又は配当等・利子等の受領をしましたか。」のみ該当します。
「(2)特定口座以外で、配当等を受領しましたか。」以下は、特定口座以外の質問で、一般口座の方などが対象なので割愛します。

下の画面になったら「特定口座年間取引報告書の内容を入力する」というボタンをクリックします。

確定申告書作成コーナー26

次からは譲渡損失の繰越をする場合の確定申告の特有の処理もあるので注意してください。

譲渡損失を繰越する場合は、配当も申告

配当って、申告しないでいいや~て考えている方が多いと思いますが、必ずしなければいけない時があります。
それは譲渡損失の金額を申告する場合です。

下の図の赤枠で囲ってあるところでも「配当を申告しなければなりません」と書かれています。

確定申告書作成コーナー35

これだけ注意してください。

私も少し配当を申告するという意識があまりなかったため、とまどいました。
ここで疑問が湧いたわけです。

「譲渡損失の繰越を使って、利益(配当金含む)と相殺するときは、上場企業の株式の配当は申告する必要があるのか?」ということですが、結論としては、その時はしなくていいんです。
いつも通り選択できます。でも非上場株式の配当はダメですよ。

配当を申告するときは通常は、選択できます。ただし、譲渡損失の金額を申告する場合は、配当を申告する必要があります。
これだけ注意ください。

⑨では年間取引報告書を転記します。ここでは、譲渡の対価の額が100万、取得費及び譲渡に要した費用の額等が130万で損失30万と記入しました。

配当の納付税額の入力

➉配当も収入は、年間取引報告書に22,950円と記載されていればその通り転記して22,950円を入力します。
税額も転記したいところなんですが、配当の「納付税額」のところについては、下の図のようになります。

確定申告書作成コーナー36

配当の納付税額は、株の売買の損失が配当より多く出ています。(というか、配当より売却損が多く出ていないと損失繰越できません。)
証券口座内で配当を受け入れていれば、年間取引報告書には、配当に関する税金は還付で記載されます。
還付は「-」ということですが、ここだけ、年間取引報告書を転記せずに、ゼロを入力してください。
(画面の指示でも「還付納付欄ではなく、納付税額欄を入力することにご注意ください」と記載されています。)

今回の証券会社の記入例は、手数料が安く株主優待によるキャッシュバックがあるので、GMOクリック証券にしました。(普段使っている証券会社を記入ください)
入力結果一覧は下図のようになります。

確定申告書作成コーナー37

「次へ」をクリックします。

確定申告書作成コーナー29

申告分離課税を選択します。(今まで、申告分離課税の配当を記入していたわけです。)
下の画面で繰越するべき損失があっているかどうかを確認します。

確定申告書作成コーナー38

次へをクリックします。

⑪金融・証券税制(株式等の譲渡所得等・計算結果確認2)の赤枠部分を確認します。
損失300,000円、配当の額は22,950円の差額277,050円となっていることを確認します。

確定申告書作成コーナー39

3年以内に株式の譲渡損失の繰越を申告していれば、下の赤枠に金額が記入されており、合算されて損失の繰越金額となります。
3年前の平成25年の損失については、今年の繰越で終わってしまうので、黒く塗りつぶされていますね。

確定申告書作成コーナー40

次へをクリックします。

「分離課税の所得」のところに△277,050円と転記されていればOKです。

⑫所得控除や住民税の控除については、他の記事でも紹介していますので、割愛します。



去年までの譲渡損失繰越で今年の利益を相殺

今までは、株式の譲渡損失の繰越についての紹介でした。
ここからは、去年までの譲渡損失の繰越を使って、その分の利益を減らし、還付する確定申告の制度を説明します。

例えば、今年は株で500,000円利益が出ました。前年に譲渡損失の繰越金額277,050円でした。277,050円分にかかった税金は、確定申告により還付してもらおうという制度です。
この事例では、配当の申告をしないでやってみます。(利益の場合は、申告してもいいですし、しないでもOKです。)

金融・証券税制(入力項目の選択2)までは、今までと同じように入力します。
違いは「2 平成27年分の申告で、上場株式等に係る譲渡損失の金額を繰り越しましたか。」の質問に「はい」と入力します。下図の赤枠の部分です。

確定申告書作成コーナー41

まずは、今年の売買について入力します。これは今までの説明と年間取引報告書を参考にしていただき、画面などは割愛します。
上場株式の譲渡所得(売買)の利益は500,000円という設定にしました。また、配当は、入力しません(源泉分離課税の申告なしを選択)。
利益500,000円の所得税は76,575円、住民税は25,000円なのでそれを年間取引報告書を転記することで記入します。

次に、「繰り越された譲渡損失」を入力するという部分をクリックします。

下図の赤枠部分に去年(過去)の譲渡損失をした金額を記入します。ここでは、前年に発生した、譲渡損失の繰越金額277,050円を入力しています。

確定申告書作成コーナー42

注意していただきたいのは、3年間の損失を繰越するためには、毎年、譲渡損失の繰越について、確定申告する必要があることです。
毎年確定申告が面倒だという方は、1年で去年の株の損失を消せるように、含み益のある銘柄を売って利益を多めに計上し、去年の繰越損失を全額消すという手段もあります。

まあ先のことなのでわからないですが。

⑭入力が完了すると、金融・証券税制(株式等の譲渡所得等・計算結果確認2)は、下図のようになります。
「2.翌年以後に繰り越される上場株式等に係る譲渡損失の金額の計算」の部分がゼロになっています。
去年までの損失は、全額今年の利益の相殺に使ってしまって、もうなくなりましたという意味です。

確定申告書作成コーナー43

以降は他の申告と変わらないため割愛します。
ちなみに、この確定申告は所得税であって、住民税の確定申告ではないため、所得税を計算するものです。
住民税も還付になる場合は、住民税は5月から6月ごろに還付の通知がきます。

株の譲渡損失の繰越控除を使って今年の利益を減らす申告は以上です。
最後に、確定申告に必要な資料を紹介します。

確定申告に必要な資料

⑮住所氏名などを入力して、印刷して添付資料や提出書類等のチェックリストにあるものを用意して完了です。
注意点としては、次の通りです。

  • 税金の還付になる場合、ご自身名義の銀行口座を記入する必要あり
  • マイナンバーは記入しなくても印刷可能
  • 添付書類台紙に源泉徴収票と特定口座年間取引報告書、本人確認書類を貼付する
  • 株関連を申告する場合は、申告書第三表や付表、計算明細書なども必要

税務署提出の際は、本人確認書類(マイナンバーカードもしくは通知カードと免許証など)を忘れずに