401k

確定拠出年金とは

あなたは老後が不安になることはありませんか?
将来は厚生年金や国民年金自体、信用していない人もいらっしゃると思います。
少しは期待している退職金もどんどん減っているということもどこかで耳にしたこともあると思います。
退職金がそもそもない企業に勤めていらっしゃる方もいると思います。

豊かな老後に必要なお金は月30万以上など、さらに不安をあおる業者がたくさんあります。
さらに退職後もローンの支払や子供の教育費などを支払わなければいけないリスクもあります。
自営業の方は、退職はしないかもしれません。生涯現役!と考えている矢先、体を壊して働けなくなるリスクもあります。

もう一度聞きます。老後の生活に不安になることはありませんか?そのために、少しでも老後資金を蓄えておく制度を紹介します。
2017年1月以降、公務員やサラリーマンの方も加入できるようになった制度、それが確定拠出年金です。別名「401k」や「個人型DC」、最近では「個人型確定拠出年金iDeCo」ともいわれています。

確定拠出年金とは、あなた自身が資産を運用(拠出)する年金制度で、厚生年金に上乗せする部分です。
国民年金が1階部分、厚生年金が2階部分といわれますが、確定拠出年金は3階部分にあたります。
確定拠出年金は、あなたの意志に基づいて、運用商品を選び、その運用実績によって、将来支給される年金額が変わる年金です。
いわゆる自己責任型の年金制度といわれています。運用商品には、定期預金や保険、投資信託などがあり、自分でいくつも組み合わせることができます。

またこの掛金は、全額所得控除が認められるなど節税可能な制度になっています。
自治体によって違いますが、保育料などの助成金についても、所得を元に計算される場合が多いため、所得控除を使って所得を減らすと有利になります。
少しの所得の違いで保育料などの助成金も大幅に変わることがありますので、子供が保育園や幼稚園にいっている期間だけでも掛金を拠出すれば節約になります。
ぜひ制度を知って、老後に備えてください。

確定拠出年金に加入できる人と拠出限度額

いくら良い制度だとしても、加入できなかったら意味がないです。
2017年1月から制度改正があります。

(a) 2016年12月末まで
(b) 2017年1月以降

に分けて、加入できる人と拠出限度額を見ていきましょう。

(a) 2016年12月末まで

加入できる人 拠出限度額
自営業 68,000円
企業年金や企業型401kのない企業の従業員 23,000円

現在は、公務員やサラリーマンの方などは加入できません。

(b) 2017年1月以降

加入できる人 拠出限度額
自営業*1 68,000円
企業年金や企業型401kのない企業の従業員 23,000円
公務員 12,000円
専業主婦(主夫) 23,000円
企業年金や企業型401kのある企業の従業員*2 12,000円~20,000円

*1)自営業の方は、国民年金基金と合算額が、68,000円を超えることはできません。

*2)企業年金の実施状況によって限度額が変わります。また、勤務先が個人型401kの加入を規約で認めていない場合などは、加入することができません。

公務員の方には使いやすくなったのではないでしょうか。
サラリーマンの方で、勤務先の企業で401kを導入している場合でも、加入することができるようになります。勤務先の総務などにぜひ聞いてみて積極的に活用してください。




確定拠出年金と確定給付年金の違い

私も加入できると思った方、少し興味を持った方、ここでは確定拠出年金について、確定給付年金制度と比較しながら概要を説明します。
確定拠出年金は、自己責任なので、企業などに任せきりの確定給付年金とは異なります。
そのため勤務先を転職や退職しても、転職先に401kの制度があれば、今までの積立額を引き継げることも可能です。

いつ、どこで給付型から拠出型に変更するかは企業次第です。最近では、企業が給付型年金を取りやめ、拠出型に移行しているところが増えてきました。
そのため、確定拠出年金制度については、概要だけでも早めに知っておくことに越したことはありません。
では、まず何が違うのでしょうか。確定拠出年金と確定給付年金の違いをまとめてみました。

 確定拠出年金確定給付年金
運 用運用方法を選択
運用実績・運用状況を確認可能
運用方法は選択不可
運営者が運用方法を決定
給付額給付額は運用実績によって変動加入時に給付額が決定
インフレ時インフレのときは運用商品が上昇していることが多いので、相対的目減りは少ないインフレのときは、物価上昇分に比べ、相対的に給付額が目減りする
掛 金【個人型】加入者のみの負担
【企業型】企業のみの負担
原則として企業が負担
運営者【個人型】国民年金基金連合会
【企業型】企業
厚生年金基金
加入時の税金非課税(掛金は、所得税の控除が受けられる)同左
運用時の税金非課税(*確定拠出型年金のリスク参照)非課税
給付時の税金【年金受取】公的年金等控除が受けられる
【一時金受取】退職所得控除が受けられる
同左

確定拠出年金の税制優遇について

確定拠出年金は節税になると書きましたが、どんな内容なのでしょうか。
ここでは確定拠出年金の税制優遇についてまとめてみました。

  1. 掛金は全額、所得から控除できる
  2. 運用益は非課税なので、その分を再投資可能
  3. 年金で受け取る場合は「公的年金等控除」が適用
  4. 一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が適用

掛金は全額、所得から控除できる

税制では全額所得控除で、非常に有利になっています。(生命保険料などはいくらかけても所得控除は4万~5万です。)
やみくもに貯金していてもそれは毎年の納税額=支出額を減らすことにはなりません。
そうであれば、毎年確定拠出年金で節税しつつ、直近一年分の税金を減らしながら、将来への資金を増やしたほうが効率がいいため、おススメしたい制度です。
確定拠出年金は原則60歳になるまで使うことができないので、貯金があると使ってしまうという人にはいい方法です。

運用益は非課税なので、その分を再投資可能

また運用益が非課税というのは、投資の世界では非常に有利に働きます。
例えば上場株式の運用を考えてみましょう。

①100万円で株式を購入します。
②20%値上がりし、120万円になったので、売却しました。
③20万円が利益です。そのうち20%の税金がかかり4万円税金がとられます
④手元に残るお金は116万円です。116万円で株を購入(再投資)します。
⑤さらに20%値上がりし、139万2千円になりました。
※簡便的に売買手数料や復興特別所得税は除いて計算しています。

ここで③の段階で税金がとられず、120万円で株を購入していれば20%値上がりした段階で144万円になります。
税金をとられて再投資した139万2千円と税金をとられず再投資した144万円の差額は4.8万円です。
利益に税金がとられるということは、税金×値上がり率だけ利益額が減少するということです。
運用益が非課税ということは、それだけ利益額が大きくなるので、将来大きなプラスになり、あなたの老後を豊かにする可能性があるのです。

年金で受け取る場合は「公的年金等控除」が適用

年金は、年金の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて所得金額を計算します。
控除額があらかじめ定められているということは一定の経費があるということで、これは非常に有利な税制となっています。

詳細は公的年金等の課税関係ご覧ください。

「3 公的年金等に係る雑所得の金額の計算方法」を参考にして、65歳以上の方で、年金の額が300万の場合の所得金額を求めてみましょう。
年金を受け取る人の年齢65歳の欄で300万を探してみると割合が100%控除額が120万となっています。
以上より所得金額は、300万×100%-120万で180万となり、この所得金額から税金がかかります。

さらに、株などの投資と比較した場合の税金(所得税+住民税)を求めてみます。
①株の投資で300万の利益を出した場合 40万円
②年金で300万円受け取った場合 27万円
※簡便的に復興特別所得税や各種所得控除、住民税均等割などは除いています。

年金で受け取ったほうが13万円も税金が安くなっています。
老後に浮いた13万円で、お子さんやお孫さんにお年玉をあげることができる、一泊温泉にいくことができる!
想像するだけでウキウキしますね!

一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が適用

年金で受け取る場合もメリットがありました。
サラリーマンが毎月得る給与所得や自営業者が得る事業所得、不動産所得などの各種所得の中で、退職所得は、最も税金面で優遇されていると言っていいでしょう。

そのため私としては、年金で受け取るよりも、税金的に最もお得な退職所得で受け取ったほうがいいと考えていますが、退職金として一時金で受け取るとお金がドカンと増えるため、人によっては、年金で受け取った場合のほうがいいこともあります。
気が大きくなり、虎の子の退職金を、投資などで一気に使い切ってしまったなどのお話もチラホラ聞くので、

性格なども考慮してどちらにするか決めたほうがいいでしょう。
退職所得についての詳細は退職金を受け取ったとき(退職所得)をご覧ください。

例えば税金を20年勤務した勤務先で給与所得500万円、退職金を1,000万円もらったときの税金について計算してみましょう。
1,000万-40万×20年=200万です。そしてこの退職所得は給与所得と合算しません。

給与所得がいくらあろうが、なかろうが200万の所得から税金がとられます。税金(所得税+住民税)はざっと30万弱となります。
給与所得の税金61万円と合わせて91万円ぐらいの税金となります。
これが退職所得ではなく、例えば、給与所得500万と合わせて不動産所得や事業所得で1,000万の所得がある場合の税金は

なんと425万!

差額は300万以上であり、300万もお金があったら一年間以上も生活できるよ、、、と思わずため息も漏れそうですね。
※簡便的に復興特別所得税や各種所得控除、住民税均等割などは除き、給与所得控除は考慮しています。

少し難しくなりましたが、どれだけ退職所得が有利かなんとなくわかったと思います。
税金の影響は避けては通れないものです。確定拠出年金制度を利用して、合法的に少しでもお金を手元に残してください。

確定拠出年金のリスクやデメリット

非常にいい制度じゃないか。ぜひやってみよう。でも少し待ってください。
甘い話には何か裏があるのが常です。そこで、確定拠出年金のリスクやデメリットについてまとめてみました。

  1. 特別法人税がかかるかも?!
  2. 原則60歳まで解約出来ない
  3. 口座管理料や加入手数料がかかる

特別法人税がかかるかも?!

確定拠出年金の資産には、特別法人税として「資産残高の1.173%」というかなり重い税率が定められています。
残高に対してなので、かなり痛い課税です。これは凍結されている為、現在は課税されていません。
今後課税されるようになるかもしれませんし、このまま廃止になるかもしれません。企業型では企業側負担としている会社もあるようです。

原則60歳まで解約出来ない

年金だから当たり前かもしれませんが、「年金」ですから、なかなか自分の意志で「はい、やめた、掛金返金して」とは言えないわけです。
無計画に加入してしまうと、手元の現金が不足し、教育費やマイホーム資金などまとまったお金がいるときに困る恐れがあります。
ただし掛金の減額は可能なので、お財布事情と相談しながら、長期的な視点で見ていきましょう。

また60歳以前に、万が一のことが起こっても(死亡など)、残高を受け取ることができます。
この場合、法定相続人(共働き世帯の方だと配偶者や子供など)×500万円まで非課税なので、生命保険代わりに個人型401kを運用することも可能です。

口座管理料や加入手数料がかかる

確定拠出年金の口座を開設している金融機関に手数料を支払う必要があります。投資信託の際、運用手数料などがとられるのと同じ仕組みです。
まず、初回加入時に支払い、毎月口座管理料がかかり、受取時(振込時)にも手数料がかかります。
手数料は出来る限り安いところを選択しましょう。いくら節税できるといっても手数料もバカになりません。

また、定期預金や保険などの元本保証型の商品を運用する場合は信託報酬はかかりませんが、投資信託や株などのパッシブ運用、アクティブ運用には信託報酬がかかります。
パッシブ運用とは、投資信託などの運用手法による分類のひとつで、運用目標とされるベンチマーク(日経平均株価やTOPIXなどの指標)に連動する運用成果を目指す運用手法のことをいいます。

アクティブ運用とは、ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用手法のことをいいます。
一般的にはアクティブ運用のほうが信託報酬が高く、私としてはおススメしません。

なお、主要な証券会社、銀行について、手数料などを次の「確定拠出年金の取扱金融機関の手数料など」でまとめています。

確定拠出年金の取扱金融機関の手数料など

まず、個人型確定拠出年金の取扱金融機関についてまとめてみました。

金融機関名加入時運用期間中かかる費用(毎月)移行時受取時
(初回のみ)積立を行う場合積立を行わない場合(振込の都度)
スルガ銀行2,777円167円334円4,320円432円
SBI証券3,857円167円64円4,320円432円
楽天証券2,777円167円64円-432円
ソニー生命2,777円491円388円-432円
損保ジャパン日本興亜DC証券2,777円491円349円-432円
大和証券2,777円491円388円-432円
野村證券2,777円509円406円-432円
みずほ銀行2,777円491円388円-432円
三井住友銀行2,777円480円377円-432円
三菱東京UFJ銀行2,777円545円415円-432円
ゆうちょ銀行2,777円537円434円-432円
りそな銀行2,777円483円380円-432円

非常に多くの金融機関が、個人型401kを扱っています。
口座管理料ができる限り安いところの方がいいとは思いますが、運用商品の信託報酬が口座管理料を超えることもあります。
そのため、どの運用商品を扱っているかも金融機関を決定するときの重要な要素となります。

次に、確定拠出年金の信託報酬を比較してみます。
なお、信託報酬がネックなら運用商品を変えればいい、と考えがちですが、確かに運用商品は簡単に変更ができますが、長期的な視点で見れば、変えなくてよかった、、、なんてこともあります。

これは、損切り貧乏で安値で売ってしまい高値で買ってしまうことが、多々あるからです。
長期的な視点で見れば、インフレしていれば株価などの資産価値は上がっていくものです。反対にデフレであれば債券が上がることが多いものです。
Simple is bestでコレ!と思ったものを長期的に持つことがいいのではないでしょうか。

運用商品をあまりコロコロ変えることはおススメしませんが、信託報酬は運用成績に直結するコストのため。信託報酬が安い金融機関に変更することをおススメします。

以下の金融機関のパッシブ運用に関する信託報酬を簡単に調べてみました。

投資対象/金融機関野村   りそな  SBI 楽天スルガ
国内株式  0.2052%0.1944%0.2592%0.2106%0.6156%
先進国株式 0.2376%0.2700%0.2268%0.2430%0.7560%
新興国株式 0.6048%0.6048%0.3904%0.5940%0.5940%
国内債券  0.1728%0.1620%0.1296%0.1620%0.4860%
先進国債券 0.2268%0.2484%0.2268%0.2160%0.7020%

詳細は以下のページでご確認ください。

・ 野村證券
http://dc.nomura.co.jp/
・ りそな銀行
http://www.resona-tb.co.jp/401k/
・ SBI証券(現在、加入・移管口座管理手数料無料キャンペーン中
http://www.sbisec.co.jp/

・ 楽天証券
https://dc.rakuten-sec.co.jp/
・ スルガ銀行
http://www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/service/sonaeru/401k/hajimete/

信託報酬の比較では、総合的に見ると、ネット証券のSBI証券や楽天証券に軍配があがるのではないでしょうか。
なお、信託報酬は個人型401kの総資産に対して毎年かかり続けます。
資産額によっては口座管理料を上回る差になるため、十分に検討したうえで、選択してください。

元本保証とパッシブ運用の組み合わせで分散投資をする私は、キャンペーンを行っているSBI証券で運用することにしました。

まとめ

自分の意志で運用する年金制度である確定拠出年金は、税制的にも優遇されており、現役時代に節税しつつ、老後の資金にゆとりをもたせる制度です。
ただし、まとまったお金がいる時も60歳までは解約はできませんので、余ったお金で運用してください。
これも貯金の一種です。あまり貯金できないなと考えている方も、節税でお得感を味わいながら、この年金制度を利用されてみるのもいいかもしれません。